地元で採れたじゃがいもを使ったシンプルな郷土料理です。米とじゃがいもを一緒に炊き上げた後、お餅のように丸め表面を焼きます。外は香ばしく、中はもっちとした食感と塩味が特徴。天川では「いもぼた」洞川地区では「いもにじり」と呼ばれます。お好みで醤油を付けてお召し上がり下さい。
こんがりきつね色の焼き目が食欲をそそる「いもぼた」は、天川村に伝わる郷土料理。思わず大きな口でぱくりと頬張りたくなる、まん丸で素朴なお焼きです。お米が育ちにくい寒冷な気候の天川では、昔から保存食のジャガイモを使ったおやつとして、各家庭で作られてきました。
その作り方は、いたってシンプル。お米とみじん切りにしたジャガイモを炊飯器で炊き上げたあと、ざっくり混ぜてお餅のように平べったく丸めます。ちょっと焦げ目がつくまで、およそ10分。優しくじっくり焼き上げると、外は香ばしく中はもっちりとした食感の「いもぼた」の完成です。ジャガイモの香りとほどよい塩気が癖になるこのお焼きは、天川地区では「いもぼた」、洞川地区では「いもにじり」と呼ばれ親しまれています。
旬の山菜や木工品、名水にこんにゃくなど。天川村ならではのお土産が並ぶ「小路の駅 てん」では、 焼きたての「いもぼた」を気軽に楽しむことができます。赤いエプロンと笑顔が素敵な地元の女性グループ「天女の会」のみなさんが、一つずつ丁寧に焼き上げます。お好みで醤油をつけてどうぞ。
「しずく御前」は「いもぼた」に、季節の野菜を使った小鉢、ドリンクがついたお得なセット。小鉢ももちろん、お母さんたちの手作りです。使われる野菜は、すべて天川産。夏には、甘いトマトやさっぱりしたきゅうりのお漬物。冬には、香りのよい柚子大根など。新鮮な旬の恵みとともに、天川村のソウルフードを楽しめる一品です。